ストックホルムにあるノーベル賞博物館ショップに、特別な紅茶があるのをご存知ですか?
なんと、ノーベル賞の授賞式後の記念晩餐会で出されている紅茶と同じものが買えるのです。
ストックホルムのセーデルマルム島にある紅茶専門店「The Tea Centre of Stockholm」がブレンドしたこの紅茶は、さわやかで上品な香りと深い味わいが特徴。
今回は、おうちにいながら世界の知識人たちと同じ味わいを楽しめる紅茶を紹介します。
ノーベル賞って?
そもそもノーベル賞ってなんだっけ?という方のために簡単におさらいします。
ノーベル賞の豆知識
ノーベル賞は、スウェーデンの科学者アルフレッド・ノーベルの遺言によってつくられた国際的な賞で、毎年5つの分野で特に優れた業績を残した人や団体に贈られます(のちに「経済学」も追加され6つになりました)。
5つの分野とは、「平和」「文学」「化学」「生理学・医学」「物理学」です。
世界中の研究者や知識人が注目する名誉ある賞で、人類の発展や平和に貢献した人々に贈られています。
ノーベル賞の授賞式や晩餐会、日時は?
ノーベル賞の授賞式は、毎年12月10日にスウェーデンの首都ストックホルムにあるストックホルム・コンサートホールで行われます。
この日は、ノーベル賞の創設者であるアルフレッド・ノーベルの命日です。
授賞式の後、受賞者たちはストックホルム市庁舎の豪華な晩餐会に招かれ、スウェーデン王族や約1,300人の招待客と一緒にお祝いをします。
ただし、平和賞の授賞式だけはノルウェーのオスロで行われます。
気になる賞金は?
現在ノーベル賞の受賞者がもらう賞金額は 1,100 万スウェーデンクローナ。本日のレートで153,218,450.00 円です。約1億5千万円ですね。
The Tea Centre of Stockholm
さて、ノーベル賞をサラッと理解したところで、ノーベル賞記念晩餐会で出されている紅茶をみていきましょう。
晩餐会で出される紅茶は、ストックホルムのセーデルマルム島にあるThe Tea Centre of Stockholmがブレンドしています。
スリランカ出身の創業者Vernon Maurisが、1978 年にEast West Scandinavia ABを設立し、その後「The Tea Centre of Stockholm」がオープンしました。
1番人気の紅茶
お店の方に聞いた 1番人気の紅茶は、セーデルブレンド(Söderblandning)。トロピカルな甘い香りとお花の風味が特徴です。
1980年代に創業者Vernon Maurisが新しい紅茶のブレンドを試作中に、約1キロの茶葉を床に落としてしまったことがきっかけで生まれたセーデルブレンド。
初めは「間違いのブレンド(Misstagsblandningen)」と名付けていましたが、途中からセーデルブレンドに名前を変えました。
セーデルブレンド以外にもブレンドティーはたくさんあります。お店の方に聞くといろいろ教えてくれますよ。
シチリア産のベルガモットオイルと柑橘類を加えたアールグレイスペシャルもおすすめ。私はミルクティーにして飲みます。
ノーベル賞晩餐会の紅茶はここにはありません
そして、お店の方から衝撃の事実を聞きました。
私の周囲のストックホルム在住日本人は、なぜかここのセーデルブレンドがノーベル賞晩餐会で出される紅茶だと思っていました。
ところがこの日、セーデルブレンド紅茶を買いながら、なにげなくお店の方に、「もうすぐノーベル晩餐会ですね。これが飲まれるんですねっ!」と言ったら、「え?違いますよ。似てるけどこれじゃないですよ。ノーベル晩餐会の紅茶はノーベル博物館じゃないと買えないですよ。」と言われてびっくり!
というわけで、
ノーベル賞晩餐会で出されている紅茶は、ノーベル賞博物館じゃないと買えないです!
ということを強調しておきます。
でも、The Tea Centre of Stockholmがブレンドした紅茶をノーベル賞博物館に卸しているのは間違いないそうです。
ノーベル賞晩餐会のメニューに興味がある方はこちらからご覧ください(英語)。メニューの下の方に、「紅茶はNobel Prize Museum tea blend」と書かれています。
紅茶好きにうれしい店内
ところで店内ですが、紅茶好きだったら紅茶缶がびっしり並んだ棚を見るだけでもわくわくするかもしれません。
そしてお店の方に、「写真を撮っても良いですか?」と伺ったら、「どうぞ!どうぞ!」と快諾してくれましたので、何枚か載せますね。
お店の方が、「私が写っちゃうと悪いからこっちに隠れてるね!」とカウンターの外に出て待っていてくれました。申し訳ないやら優しさが嬉しいやら。
そうそう、紅茶だけではなく、抹茶や煎茶、茶セン、急須まで売られていますよ。
The Tea Centre of Stockholmのインフォメーション
住所 : Hornsgatan 46, 118 21 Stockholm
地図 : Googleマップで見る
HP : http://www.theteacentre.se/
営業時間
月-金 : 10.00-18.00
土 : 10.00-16.00
日 : 定休日
The Tea Centre of Stockholmの周辺
お店の周辺は見所がたくさんあります。
地下鉄Slussen駅から歩いてThe Tea Centre of Stockholmへ向かうと、右側にリッダーホルム教会が見えます。すごく好きな光景なので写真を撮ってきました。
また、お店から徒歩5分の場所にあるIvar Lo’s parkへ立ち寄るのもおすすめ。市庁舎やガムラスタンの教会が綺麗に見えますよ。
ノーベル賞博物館のショップ
The Tea Centre of Stockholmで聞いて、本物のノーベル晩餐会の紅茶を飲んでみたくなってしまったので、ガムラスタンにあるノーベル賞博物館へも行ってみました。
ノーベル賞晩餐会で出されている紅茶
ノーベル賞博物館を見学するにはチケットを購入する必要がありますが、ショップでお買い物するだけなら無料で入れます。
入り口を入ってすぐの係の方に「ショップでお買い物です。」と伝えると中に入れてくれます。
ノーベルチョコレート
紅茶以外のおすすめは、ノーベル晩餐会で提供されているチョコレートメダル。このショップの限定品です。
1枚14クローナとなかなかのお値段ですが、カカオが濃くて甘さも丁度良く、いくらでも食べられる美味しさです。
ここでしか買えないので、お土産にすると喜ばれます。もちろん自分へのお土産にも!
紅茶とチョコレートのセット
「The Tea Centre of Stockholmで聞いて、晩餐会で飲まれているノーベルティーを買いに来ました!」と伝えたら、ショップの方がカウンターから出てきて紅茶の味やノーベル賞受賞者のことなどを色々説明してくれました。
また、「紅茶とチョコレートのセットもありますし、チョコレートが意外とおすすめ!」とのこと。
私もここのチョコレートは大好きなのでおすすめします。
2つの紅茶を比べてみると
せっかくなので、The Tea Centre of Stockholmのセーデルブレンドと、ノーベル賞博物館のノーベルティー(Nobel Prize Museum tea blend)と比べてみました。
ノーベル賞晩餐会で飲まれているNobel Prize Museum tea blendの特徴は、
・セーデルブレンドより茶葉が大きい
・中国のお茶とインドのアッサムティーのブレンドをイタリア産のベルガモットで風味付けし、スウェーデン産ラズベリーとフレッシュオレンジで味付け
・ベルガモットとオレンジの爽やかすぎる香り
ノーベルミュージアムブレンドティーは、爽やかさここに極まれたり!という素晴らしく上品な香り。これからもずっと買い求めることになるだろうと思いました。
それに、ここでしか買えないプレミア感もあるので、お土産にもぴったりですね。
ノーベル賞博物館ショップのインフォメーション
住所 : Stortorget 2, 103 16 Stockholm
地図 : Googleマップで見る
HP : https://nobelprizemuseum.se/
営業時間
月 : 定休日
火-木 : 11.00-17.00
金 : 11.00-21.00
土-日 : 11.00-17.00
※入り口でショップにだけ行きたいと伝えると、バーコードを印刷した紙をくれます。
それをゲートにかざすと扉が開いて中へ入れますよ。
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