ノーベル賞の授賞式で有名なストックホルム・コンサートホール

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ノーベル賞の授賞式で有名なストックホルム・コンサートホールのガイドツアーに参加してきました。

このホールは、スウェーデンのストックホルムにある美しい建築物で、毎年ノーベル賞授賞式が行われることで有名です。

音響も抜群なので、普段は音楽のコンサートを楽しめます。今回は、ノーベル賞や授賞式の会場に興味のある方に向けて、その魅力をお伝えします。なかなか見られない世界をぜひ一緒に楽しんでください。

青の外観

ノーベル賞の授賞式が行われるストックホルム・コンサートホール(Konserthuset Stockholm)は地下鉄Hötorget駅を出てすぐにあります。

Konserthuset Stockholm

青くて大きな建物はとても目立っているので、すぐ見つかると思います。

Konserthuset Stockholm

ガイドツアーに参加

コンサートホールの中を見学するためには、ガイドツアーに参加しましょう。夏の間は英語のツアーがある様ですが、冬の現在はスウェーデン語ツアーしかなかったので英語ツアーで申し込みました。

ガイドツアーが始まる10分前にコンサートホールへ着きまして、ガイドさんの登場を待ちました。

ガイドツアーの申し込みや集合場所について、詳しくは記事の最後をご覧ください

ガイドツアーがスタート

20名の参加者と共にガイドさんの説明を聞きます。まずは、正面玄関を入った場所の説明。柱にあるのは鳥のモチーフだそうです。

言われてみると鳥に見えなくもない

その後、ストックホルム・コンサートホールについてダイジェストの説明がありました。

1923年から1926年にかけて建てられたこのホールは、アテネの建物からインスピレーションを得て作られました。また、この時代のストックホルムでは、民主主義の考えが大切にされていました。

どういうことかというと、ストックホルム・コンサートホールは、どんな人でも同じ入り口から入って座れる「みんなのための」造りになっています。これが民主主義の考えとのこと。

例えば王立ドラマ劇場やスウェーデン王立オペラ劇場は、それぞれの階級ごとに席が分けられているので、このストックホルム・コンサートホールとはだいぶ違います。

1926年以来、第二次世界大戦中(紛争のため授賞式が2年間中止)を除き、毎年12月10日にこの会場でノーベル賞授賞式が開催されています。

カフェバー

次に、階段を登ってカフェバーに出ました。

ここでは、コンサート前と休憩中に、食事や飲み物を楽しめます。すごく混むのでバーカウンターで 事前注文をしておくと良いそうです。

カフェバーを抜けるとコート掛けがありまして、ガイドツアーの間はコートを置いていって良いそうです。

でも、ガイドさん曰く、「盗まれても自己責任でお願いします!」とのことだったので、怖くてコートを預けられませんでした。

階段

次に階段へ移動します。

手すりに鎮座しているのはブロンズ像。

窓からKungsgatanを見下ろします

階段の踊り場や壁には、ケンタウロスというギリシャ神話に登場する半身半獣のモチーフが施されています。例えば下半身が馬で上半身が人間という風に。

壁のモチーフ
オリオン座と北斗七星が見えます

上の階の扉

階段を上がるとストックホルム・コンサートホールやその周辺の模型がありました。

模型を見ながらガイドさんが、「ストックホルム市庁舎は完成までに11年かかりました。ではこのコンサートホールは完成までに何年かかったでしょう?」というクイズを出しました(完成までに実際は14年かかっているはずですが、ガイドさんは11年と仰っていましたのでその通りに書きます)。

参加者が口々に答えを言いますが、正解した人はいませんでした。私は5年くらい?と思ったので不正解でした。

正解は、2.5年だそうです。

それから扉が並ぶ廊下へ出ました。それぞれの扉の上には、偉大な音楽家の顔が装飾されています。全部聞き取れなかったのですが、バッハやベートーベン、シューベルトと仰っていました。

扉の上の音楽家の顔にご注目

廊下

それから廊下を進むと8つの銅像が見えてきました。音楽家の銅像だそうです。

廊下の小さい緑のランプは1920年代のもの

ここで参加者の年配女性達が「銅像が全員男じゃない!?」と言い始めて、ガイドさん(女性)が「そうなんですよ!女性にも素晴らしい音楽家がいるのになんで銅像にしないのかしら!」とぼやき合っていました。

男女平等を愛するスウェーデン人らしい会話だなと思いました。

ゲオルグ・シュネーヴォイト

廊下にある扉には楽器の歴史が描かれています。「日本も描かれていますよ。」とガイドさんが仰っているのを聞いて、なんだか嬉しかったです。

ガイドさんが日本と仰った絵。中国っぽい気も?

ノーベル賞の授賞式会場となるメインホール

廊下の扉の外でガイドさんから説明を受けてから、いよいよメインホールへ入ります。

ちなみにガイドさんからは、「練習中なので静かに見学してください!」と念を押されていたので、ホール内では参加者の皆さんと共に無言で見学しました。

飾られていたノーベル賞授賞式の写真

ストックホルム・コンサートホールは、音楽ホールとして使用されることがほとんどなのですが、私には「ノーベル賞授賞式の会場だ!」という感激の方が大きかったです。

このステージで、カール16世グスタフ国王から受賞者にノーベル賞のメダルと手書きの証明書が贈られます。

湯川秀樹さん、川端康成さん、田中耕一さん、山中伸弥さん、中村修二さん、吉野彰さんなど錚々たる歴代の日本人ノーベル賞受賞者の皆様がこの場所に立たれたのかと感激しきり。

ノーベル賞の授賞式が行われるメインホール。正面にパイプオルガンがあり、パイプの数は6,100本です。

ところでメインホールでは、1971年から1973年にかけて大規模な改修工事がありました。2001年にも改修工事があって、それにより音響が大幅に改善したそうです。ガイドさん曰く、「昔の音響は本当にひどかったの!」とのことです。

また、60年代にはロックコンサートも開かれたそうです。意外ですね!

メインホール左側
メインホール右側

メインホールは、1,782 人を収容できます

エレガントな椅子

メインホールを静かに見学して、外に出ました。

笑いの意味を教えて!

メインホールを後にして廊下へ出てきたガイドツアーの一行。ガイドさんが天使の赤ちゃん?のモチーフの前で立ち止まり、解説をしてくれました。

それを聞いていた参加者から湧き起こる笑い。私はというと、スウェーデン語の限界により説明内容がわからず、ぽかんとしてしまいました。

笑いが巻きおこった天使

この天使のモチーフの笑いどころは何なのか?ご存じの方はぜひ教えてください。

ヒョートリエット市場を見下ろす窓

メインホールを後にして、次にグリューネヴァルトホールと呼ばれる小ホールの前へやってきました。

クレタ島をモチーフにしたカーペット。突然のポップな柄に驚きました。

窓からはヒョートリエット市場が見渡せます。

ピンクの建物は、以前女優の故グレタ・ガルボが働いていた旧デパート。現在はホテルになっています。
カール・ミレスによって制作された噴水彫刻が見えます。
カール・ミレス制作、噴水彫刻

もう一つのホール:グリューネヴァルトホール

メインホールと別にグリューネヴァルトホール(The Grünewald Hall)という小ホールがあります。

このホールはスウェーデンのアーティストIsaac Grünewaldにちなんで名付けられています。

天井画にも注目してください。

Grünewaldはイタリアのルネサンス宮殿からインスピレーションを受けて、古代ギリシャ神話や音楽の歴史を感じさせるモチーフを描きました。

The Grünewald Hall

グリューネヴァルトホールは最大460人出来ます。

The Grünewald Hall
The Grünewald Hall

プチフランス:Petite France

小ホールの見学を終えたらガイドさんにお礼を言ってツアー終了です。階段を降りた出口手前にPetite Franceというカフェがありました。

Petite France

案内所とツアーの待ち合わせ場所

実はガイドツアーの集合場所がわからなくてさまよってしまったので、集合場所を書いておきます。

Sveavägen沿いのチケットオフィス

Sveavägen沿いのチケットオフィスに入ったら、そこは集合場所ではありませんでした。係の方が正しい集合場所を教えてくれたので移動。

Kungsgatanのエスプレッソハウス(カフェ)の横の階段を上ったところが集合場所です。

エスプレッソハウスの横のこの扉の向こうがガイドツアーの集合場所

なお、ガイドツアーのチケットは、オンラインかSveavägenの入り口にあるチケットオフィスで購入できます。

大人ひとり130クローナでした。

Konserthuset Stockholmのインフォメーション

住所 : Hötorget 8, 103 87 Stockholm
地図 : Googleマップで見る
HP : https://www.konserthuset.se/
ガイドツアーについてはこちら

さいごに

2024年のノーベル平和賞に、核兵器廃絶訴え続けている日本被団協 が選ばれましたね。おめでとうございます!

ちなみにノーベル平和賞の授賞式だけは、ストックホルムではなくノルウェーの首都オスロで開催されます。ノーベル賞関連の記事もあわせてご覧ください。

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