ユールゴーデン島は、ストックホルムっ子のオアシスです。観光地でありながら静かで落ち着ける場所を探している人におすすめ。広々とした公園や水辺をのんびり散歩したり、博物館やカフェを楽しんだりできます。
今回は、自然豊かなユールゴーデン島北側から博物館エリアまでのお散歩プランを紹介します。全長2.8キロ、徒歩で約40分の行程です。
まず、Rosendals Trädgårdからスタートして、ローゼンダール宮殿を通り、カクネス塔をみながら水辺を歩き、Flickorna Helinカフェ、Blå porten(青い門)、ユニバッケンを通り、ヴァーサ号博物館を横に見ながら歩き、バイキング博物館でゴールです。
アクセスも簡単なので、気軽に立ち寄ってみてください。40分歩いたら癒されないかな。
地図でお散歩ルートを確認
今回のスタート地点のRosendals Trädgårdへは、ストックホルムの中心部から67番のバスか7番のトラムを利用して簡単にアクセスできます。アクセスについては、Rosendals Trädgårdの記事も参考にどうぞ。
ローゼンダール宮殿(地図①)
Rosendals Trädgårdから徒歩3分くらいで、ローゼンダール宮殿(Rosendals slott)へ着きます。ローゼンダール宮殿は、1823 年から 1827 年にかけて建てられ、王族の住居というよりも、王族が王宮から離れて静養するための城として使われました。
ローゼンダール島は、綺麗に手入れされた芝生が多いのですが、綺麗の秘密は自動芝刈り機でした。静かな庭園をウィンウィン言いながら動き回る機械が、生き物の様で可愛かったです。
ローゼンダール宮殿の裏側が公園になっていて、ベンチに座ってしばらくボーッとしてしまいました。小鳥のさえずりと風がそよぐ音だけが聞こえる中で、とてもリフレッシュ出来ました。
日常の忙しさやストレスから解放されて、静かに過ごせる場所があるのは幸せなことです。
宮殿は現在は臨時休業中(2024年7月)なので、そのせいで特別に静かだったのかもしれません。
宮殿の北側にあるポルフィアの花瓶(Porfyrvasen)は、重さが9トンもあります。ダーラナ北部で採れた140トンの花崗岩を2年かけて磨き、最終的に9トンになりました。
そして、1825年に完成し、ストックホルムへ運ばれてきたそうです。それにしても200年前に9トンの花瓶をどうやって運んだのだろう?
カクネス塔
宮殿の北側の坂道を下るとカクネス塔 (Kaknästornet)が見えてきます。カクネス塔は、高さ155メートルのラジオ・テレビ塔で、以前は塔の上のレストランで食事が出来ましたが、現在は閉鎖されています。
水辺の景色を楽しみながら遊歩道を歩きます。よくランナーとすれ違うのですが、信号のないこの道はランナーにとっては、絶好のランニングロードですね。
Elmgreen & Dragset作のLife Rings(地図②)
歩道を歩いていると、左側に見えてくる大量の浮き輪。Elmgreen & Dragsetというペアアーティストの “Life Rings” という作品です。
救命浮き輪を象徴的に使ったアートで、私たちが他人に依存していること、お互いを気にかけて尊重し合わなければならないことを訴えているそうです。
そう言われて改めて見てみると、つながり合った浮き輪が人間同士にも見えてきますね。
Flickorna Helinカフェ(地図③)
しばらく歩くとFlickorna Helinというカフェが見えてきます。円形の塔がかわいいですよね。
レンガの壁の店内も素敵なので、ここで休憩するのもおすすめです。詳しくは別記事にて。
水辺からの眺め
北方民族博物館(Nordiska museet)を左手に見ながら進みます。芝生の緑が綺麗で開放的な空間で、気持ちも晴れやか。
上の写真は、ユールゴーデンからストックホルムの市街地を臨んだところ。何度も見ている景色なのに全く飽きることなく、本当に綺麗な街だと毎回誇らしい気持ちになります。私がストックホルムを作ったわけじゃないのですけどね。
長い間、ストックホルムの綺麗な景観を保っているスウェーデン人の努力とセンスに、賛辞を贈りたいです。
特に面白くはないGunnar Wennerbergの像
ごめんなさい。長いこと勘違いしていて、上の写真の銅像を歴代の王のどなたかと思っていました。
そして、この記事を書くにあたって調べたら、全く王族ではありませんでした。かすりもしていませんでした。
スウェーデンの役人、政治家、詩人、作曲家のGunnar Wennerbergという方だそうです。確かに服装が王っぽくないです。
Blå porten(地図④)
Blå portenを出ると、トラムが走るDjurgårdsvägenに出ます。ここからグッと賑やかになります。
Djurgårdsvägenに出て南側にある歩道は、両側に木々が立ち並んでいて大好きな通りです。この日も光が射して神々しいほどに綺麗でした。また、少年2人がいい感じに歩いていてくれました。仕込みではありません。
DjurgårdsvägenのVilla Lusthusporten(地図⑤)
Blå portenを出てDjurgårdsvägenを南に進むと、Villa Lusthusportenという家が見えてきます。この家は、1873年にBrinkという商人によって建てられた後、1940年に北欧民族博物館財団に寄付されました。
現在は敷地が開放されていて見学できますが、家の中までは見ることができません。
でも、北欧民族博物館に連絡をとって訪問の許可が出れば、家の中も見学できるという噂があります。と言っても、夏の明るい日差しの中で見ても、なんとなーく不気味な印象を受ける家なので、私は怖くて入れません。
ディズニーランドのホーンテッドマンションに似ているから怖く感じるのかもしれません。
Villa Lusthusportenから青い門のところへ戻ったら、道路を渡ってユニバッケンの方へ進みましょう。
ユニバッケン(地図⑥)
ユニバッケン(Junibacken)は、児童文学をテーマにした子供のための遊び場です。ピッピの家や物語に沿った遊び場、カフェテラス、夏は外の遊び場があります。
お土産屋さんには、ピッピをはじめとする可愛いグッズや絵本が揃っています。
また、おとぎ話列車に乗るのは、大人でも楽しめると思います。
博物館いろいろ(地図⑦)
ユニバッケンを出て南側へ進むとヴァーサ号博物館が見えてきます。
ヴァーサ号は1628年の処女航海で沈没し、333年後に海底から引き上げられた伝説の船です。保存状態がよくほぼ完璧な状態で展示されているので、時間があればぜひ立ち寄ってみてください。
ヴァーサ号博物館を左手にみながら進むと、博物館がいくつか出てきます。
お酒好きの方は、Spritmuseumなんていかがでしょうか。
この日のお散歩プランのゴールである、バイキング博物館(The Viking Museum)に着きました。
バイキング博物館はこちらの記事で紹介しています。
この先もABBAミュージアム、グローナルンド遊園地、スカンセン野外博物館がすぐ近くにありますし、Allmänna gränd駅からフェリーでガムラスタンへ渡るのも良いでしょう。
さいごに
最後になりますが、長いお散歩にお付き合いいただきましてありがとうございました。
ユールゴーデン島は、自然豊かな上に、博物館などの知的好奇心を刺激する場所もあって、本当におすすめの場所です。
ストックホルム観光の際には、是が非でも訪れてみてほしいです。
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