ストックホルム郊外にVintervikenという素敵な場所があります。そこへ行くまでの道がまた素敵。湖を眺めながらのんびりと歩くのです。
Vintervikenは、遊歩道と湖、庭園カフェやレストランがあるのですが、刺激的な物は特に何もなく、自然に囲まれてただのんびり過ごす場所。観光客を見かけることはほとんどなく地元民に静かに愛されている場所です。
郊外ですが、観光に疲れたらちょっと訪れてのんびりしてみてください。
トレカンテン湖(Trekanten)を眺めながら
まず目指したいのは、Vintervikens Trädgårdという庭園です。Googleマップで確認すると地下鉄Aspudden駅からの行き方を勧められます。確かに、Aspudden駅から行くのが最短なので時間がない方はそちらからアクセスしてください。
では、ここから私のおすすめルートを紹介します。
地下鉄Liljeholmen駅を出たら、まずはTrekanten側へ出ましょう。
すぐにTrekanten湖が見えてきますので、湖のほとりを歩きましょう。ちゃんと遊歩道が整備されています。
湖の南北に遊歩道があるのですが今回は、行きは湖の北側、帰りは南側のルートを通りました。でも、どちら回りでも行けますよ。
途中いくつかベンチが置かれているので、休憩しながら進むのも良いですね。
湖の西の端まで来るとTrekantsbadetに行き着きます。夏の暑い日は(暑い日はあまりないですが)、湖水浴をする人で賑わう場所です。
Trekantsbadetを道なりに進むと橋が見えてきます。
Vintervikenに進むには、この橋を渡らないでBlommensbergsvägen通りからGröndalsskolan(小学校)方面へ向かいましょう。
ここから先は、Vintervikenからの帰り道に撮影した湖の南側ルートです。
Liljeholmen駅の東側はアパートやショッピングモールが立ち並び、とても賑わっています。でも、西側へ10分も歩けばこの静かな湖がある。街と自然のバランスが素晴らしいなといつも思います。
ヴィンターヴィケン庭園 : Vintervikens Trädgård
湖から突然ジャンプしてヴィンターヴィケン庭園(Vintervikens Trädgård)に着いてしまいましたが、アクセス方法はこの記事の最後に記しますので、先にカフェを紹介しますね。
というわけで、Vintervikens Trädgårdへ到着しました。
柵がなければ自然と庭園との境界がわからないくらい、自然に囲まれた庭園。手作り感満載の赤く可愛い門が出迎えてくれます。
庭園には大きいステージと小さいステージがあり、たまにイベントが開かれています。詳細はHPで確認できます。以前、ミニコンサートに行きましたが、青空の下で聞く音楽は心地良かったです。
カフェ : Vintervikens Trädgårdskafé
地元民に人気の庭園カフェ(Vintervikens Trädgårdskafé)では、自家製野菜やベリーを使った野菜中心のお料理や、自家製ベーカリーで作られたパン、ケーキやペストリーを食べられます。
庭園内のあちこちにテーブルと椅子があるので、お気に入りの場所を見つけてみてください。
実は写真には写っていませんがカフェのレジに行列が出来ていて、ゆっくりとメニューを読めませんでした。レジや後の人を待たせてはいけない、という使命感にて。
そして、とりあえず目に入った白いクリームが可愛いケーキを急いで頼んだのですが、これが大惨事に!
ケーキの上に乗っている白いクリームですが、ヤギのミルクの匂いがしてたまりませんでした。
私の数少ない長所はご飯を残さないで食べることなのですが、ヤギの匂いが口や鼻の中いっぱいに広がって、どうしても無理でした。
というわけでヤギの匂いが苦手な方、気をつけてください。
次回、ネクタリンのケーキにしようと思います。カフェの名誉のために書くと、ズッキーニのケーキ以外は美味しいので大丈夫です!
Vintervikens Trädgårdのインフォメーション
住所 : Vinterviksvägen 30, 117 65 Stockholm
地図 : Googleマップで見る
HP : http://vinterviken.com/
市民農園
カフェの横には市民農園があります。注意書きには「農園に入っても良いけれど、作物を獲るのはやめてください」と書かれていました。
うちの近所のスウェーデン人おばあさんは、アパート暮らしで庭がないので市民農園をレンタルして野菜やお花を育てていると言っていました。ここもそんな感じで市民が農園を借りているのでしょう。
動物が入ってこないように門はしっかり閉めてください、という注意書きもありました。
レストラン : Winterviken
カフェから5分位歩いたところにはWintervikenというレストランがあります。
以前この建物は、ノーベル賞やダイナマイトの発明で有名なアルフレッド・ノーベルが作ったダイナマイト工場でしたが、現在は結婚式やパーティーに使われる大きなホールやレストランとなっています。
広い空間ではランチも食べられますよ!
とても広くて外も中も席がたくさんあります。お天気が良い日だったので、お昼時には外の席が人で埋まっていました。
私が注文したブロッコリースープはとても塩辛かったですが、130クローナでパンとサラダが付くのはお得感がありました。スープは自分でよそうのでたっぷり注いでも大丈夫。ホームメイドパンがもっちりしていて美味しかったです。
ところで下の写真ですが、スーパーでよく売られているソーセージです。
パッケージで腕組みをしているシェフはMarkus Aujalay氏で、このWintervikenの経営者の1人です。
彼はスウェーデンの料理界のほとんどの賞を授賞している上にノーベル賞ディナーの料理人や本の執筆や講演を行うなどやり手料理人です。
以上、Wintervikenのこぼれ話でした。
スウェーデンの人は古い工場をこんなに素敵にリノベーションしてしまって、こういうセンスはやはり天才的だなと思います。
Wintervikenのインフォメーション
住所 : Vinterviksvägen 60, 117 65 Stockholm
地図 : Googleマップで見る
HP : http://www.winterviken.se/
営業時間
毎日 11:00-16:00
平日ランチは 11:00-14:00まで(145クローナ)
週末ランチは11:00〜16:00まで(155クローナ)
周辺や湖を探索
Wintervikenの周辺は広大な芝生が広がっていて、カヤックのレンタル屋さんもありました。
Söderkajak : カヤックのインフォメーション
名称 : Söderkajak
住所 : Vinterviksvägen 52, 117 65 Stockholm
HP : http://www.soderkajak.se/
料金
シングル2時間まで270クローナ〜
Vinterviksbadet : 水遊びに最適
Wintervikenを出て西へ向かうと、湖水浴ができるVinterviksbadetという場所があります。この日は天気は良いけれど肌寒かったので、水遊びをしている人はいませんでした。
でも水着で日光浴をしている人はいました。天気が良い日に水着で日光浴をするスウェーデン人に初めはびっくりしたけれど、今は見慣れました。
ノーベルの爆破用試掘場
Vinterviksbadetを湖畔沿いに南側へ進むと、アルフレッド・ノーベルが土地を買い取って作った爆破用試掘場(Nobels spränggropar)があります。
ここは、ノーベルが19世紀にダイナマイトの製造と実験を行った場所です。
ノーベルがVintervikenを工場建設に選んだのは、住宅街から離れていて森に囲まれた狭い渓谷に位置しているからだそうです。
私はそれに加えて、爆発で火災が起きた時に水辺が近い方がいいと考えたのではないか?とも思いました。
偉大なノーベルと同じ光景を見ているのかと想像しただけで身震いします。
ところで、ダイナマイトの実験では多くの死亡事故が起こったと言われています。
現在の便利な生活が彼らの犠牲の上に成り立っていると思うと、思わず合掌したくなりました。お墓ではないのでどちらに向かって合掌すべきか、自分でもよく分かりませんでしたけれど。
ところで、私がスウェーデンに来てびっくりしたのが、岩石の多さでした。大きな岩があらゆるところに現れます。なるほど、だからノーベルはダイナマイトを発明する必要があったのか?と思ったことを覚えています。
ノーベルの爆破用試掘場から東に3分程歩いたところに、ダイナマイト工場の記念碑(Minnesmärke för Dynamitfabriken)があります。
地味だけど静かに考え事ができる静かな場所です。
Vintervikenへのアクセス
Vintervikenへのアクセスですが、地下鉄Aspudden駅から行くのが最短です。
でも、美しいトレカンテン湖を見ながらのルートが綺麗で素敵なので、結構歩きますが時間と体力があれば私のおすすめルートを参考にしてください。
結構歩くと言っても、Liljeholmen駅から約1.8kmで30分位のお散歩です。
Liljeholmen駅のプラットフォームからショッピングモールへ地続きの改札ではなく、階段を上がったところにある改札へ向かいましょう。
右手へ進んだら、階段またはエレベーターで地階へ下りましょう。すると、公園や湖が遠くに見えてきますので湖に沿って歩きましょう。
今回は、湖の北側(向かって右)の歩道を進みます。
湖の西側へ来たらGröndalsskolanという小学校を探しましょう。
ややこしい話ですが、GoogleマップだとGröndalsskolanと表示されますが、実際の看板はBlommensbergsskolanです。でも同じ場所を示しています。
上の写真の小学校の看板を右手に見ながら真っ直ぐ進みます。
すると、高架が見えてきます。2又に別れるので「どっち?」と戸惑うと思います。
どちらでも行けるのですが、右の道の方が安心です。左の道は歩道が整備されておらず車も通るし、両脇に木が茂っていて少し怖いのです。
ここまで来たらあとは真っ直ぐ進めばVintervikenに到着です。まずVintervikens Trädgårdskaféというカフェが目に入ると思います。
おまけ : お子様連れにフルーツ公園
地下鉄Liljeholmen駅とTrekanten湖の間に、フルーツ公園(Fruktlekparken)があります。
その名の通りフルーツの形をした遊具がたくさんあって、いつも子供達で賑わっています。
親御さんに不審がられないようにひっそりと撮影。でも、よく考えると大人だけで来て遊具の写真を撮って去る、って不審者ですよね。
私も子供の時にこんな遊具で遊びたかったーと思いながら公園を後にしました。
お子様連れでしたら是非。もちろん大人が遊んでもいいのですが。
最後に
郊外といっても、ストックホルムのT-Centralen駅から地下鉄でたったの10分でLiljeholmen駅に着くのです。結構近いですよね。
なので、お時間があったら立ち寄ってみてください。のんびりすること以外に特に何も起こりませんが、スウェーデンローカルの、のんびりライフを体験できると思います。
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