ストックホルムから日帰りで行ける場所で、手軽にリゾート気分を味わえたらいいと思いませんか?
実は、ストックホルムからフェリーでわずか30分で行ける所に、フィエーデルホルマーナ島(Fjäderholmarna)というぴったりの場所があります。
ストックホルムの東に広がるストックホルム諸島(Stockholms skärgård)には、約24,000の群島(Archipelago)があります。その中で、旅客フェリーで行ける1番近い群島がFjäderholmarna島。
1時間も歩けば一周できるほど小さい島ですが、毎年訪れずにいられない魅力的な島です。
海を見ながらの食事、出来立てのクラフトビール、手作りチョコレート屋さん、アイスクリーム、海辺で水遊び、ハンドメイド作家のお店、ガラス工房や鍛冶屋のシルバー製品、岩場でお昼寝、高台からの眺めやフェリーから見る美しい景色など、スウェーデンの夏の魅力がギュッと詰まっています。
派手さはないけれど、静かな幸せがある。何も起こらないけど、全部ある。そんな島があります。
- Fjäderholmarna島へのフェリー乗り場
- フェリーの船内の案内
- フェリーからの景色
- Fjaderholmarna島に到着
- 島内の地図
- 海を見ながらランチ : Röda Villan
- 島内の散策
- 鍛冶屋さんやガラス工房
- ハンドメイド作家のお店
- Mackmyraウィスキーの倉庫
- Fjaderholmarnaフェリーターミナルの上の丘
- 氷水だけど景色は最高なビーチ
- 子供の遊び場
- ボートの展示
- 海辺のレストラン : Fjäderholmarnas krog
- カフェ Systrarna Degen
- 裏山からの見晴
- 海辺のレストラン Restaurang Rökeriet
- 地ビールが飲めるお店
- チョコレート屋 : Fjäderholmarna Choklad
- 島の綺麗な景色
- Fjäderholmarnaのインフォメーション
- さいごに
Fjäderholmarna島へのフェリー乗り場
島への行き方はいろいろありますが、私はいつもStrömma社のフェリーで行きます。7月の午前発は特に人気があり、売り切れのことも多いので、オンラインで前日までにチケットを購入しておくことをお勧めします。
夏は、Strömmaの制服(Tシャツの背中に黒、白、赤のStrömmaのロゴ)を着た係の方が、Strandvägenの路上でチケットを販売していることもあります。
ストックホルムのStrandvägenからFjäderholmarnaへの往復チケット(大人)は、205クローナです。
Fjäderholmarna行きのフェリー乗り場は大きな看板が出ているので、すぐに見つかると思います。
7月は50メートルくらいの長ーい行列が出来ます。乗船時間20-30分前には行って並んでおかないと、座席に座れない時もあるので気をつけてください。
ちなみに8月になると乗客も減って、乗船前の行列はグッと少なくなります。
フェリーの船内の案内
上の写真は7月の船内。景色がよく見えるように、天井もガラス窓になっています。8月は人が少ないので、もう少し小さな船でした。
フェリーでは進行方向に向かって左側に乗り込むと、ユニバッケン、ヴァーサ号博物館やグローナルンド遊園地などの観光地がよく見えます。右側に座ると、島についたときに島がよく見えます。
フェリーからの景色
島へ着くまでの景色も見所の一つ。海側から見るストックホルムが本当に綺麗です。
Fjaderholmarna島に到着
景色を見ているうちに、30分であっという間に島に着きました。
さて、フェリーを下りたら左右に道が続いています。どちらに進んでも良いのですが、私は右側の道へ進みます。
島内の地図
地図を見てわかるように、とても小さな島です。この小さなエリアに夏の幸せが詰まっています。
島のあちこちに上の写真の様なサインがあるので、それを確認しながら進みましょう。WCのマークは世界共通?
海を見ながらランチ : Röda Villan
フェリーを降りて右側へまっすぐ進むと、私が島内で1番好きなレストランがあります。Röda Villanといいます。スウェーデンに遊びに来てくれた家族は皆、私にここへ連れて来られます!
ハンモックやブランコもあって、大人でも楽しい気分になります。ブランコベンチは人気で、結構な割合で取り合い合戦です。
Röda Villanの食事
屋外のカウンターで注文して、セルフサービスで料理を運びます。注文すると、日本のフードコートの様にブザーを渡されるので、ブザーが鳴ったらカウンターに料理を取りに行きましょう。
お店の方は観光客慣れしているので、英語でも注文できます。これはこの島に限ったことではなく、スウェーデンでは大体どこでも英語が通じると思います。
ありきたりな感想ですが、自然の中で食べる料理は美味しいですね。
Röda Villanの席
私がRöda Villanの1番好きなところは、自然の中で食事ができることです。
テーブルの横にちょこっと木々があるのではなく、木々の中に人間がちょっとお邪魔していると感じるほど、自然にたっぷり囲まれています。
また、木々に囲まれているのに蚊がいないのも高ポイントです。これはとっても大事!
とにかく至るところに席があって、海が見える席もたくさんあるのが素晴らしいです。お料理を持って、坂道を下るのは滑りそうでちょっと怖いのですが、テーブルからの景色は最高です。
子供も嬉しい滑り台や浜辺
Röda Villanの下へ続く道を降りていくと、小さな海辺に出会います。海水に触れるためには、木の枝につかまって降ります。ちょっと大変ですが、ほとんど人が来ないので海を独り占めした気分になります。
チャプーン、ザザザーン、チャプチャプと、波の音だけが絶え間なく聞こえる空間。でも全くうるさいとは思わず心地よい空間です。
Röda Villanのインフォメーション
住所 : Fjäderholmen 1, 100 05 Stockholm
地図 : Googleマップで見る
HP : http://www.rodavillan.nu/
島内の散策
食事の後は、島内をぶらぶらと散策しましょう。
Röda Villanの近く、南西の岩場は、7月は水着で日光浴をする人で賑わっています。スウェーデン人は太陽の光を浴びるのが大好きです。
8月になるとグッと人が減って、賑わっていた岩場も閑散としています。
島のいたるところにベンチがあるので、ちょっと休憩するのにちょうど良いです。
鍛冶屋さんやガラス工房
ガラス工房の建物に向かって左側に進んでいくと、鍛冶屋さんがあります。ここではシルバーを加工した製品が売られていました。
Rock the Forge at Smedjan Fjäderholmarna(シルバー加工の鍛冶屋さん)
HP : http://www.rocktheforge.com/
鍛冶屋さんのお隣は、TheGarage Fjäderholmarnaというガラス職人の建物です。
私が行った時は、職人さんがガラスの花瓶を作っている最中でした。
The Garage Fjäderholmarna
HP : http://www.thegaragestockholm.se/
ハンドメイド作家のお店
島の南端、Grönborgと呼ばれる場所には、1940年代まで大きな旅館がありました。現在は、ハンドメイと作家の作品が売られるお店が並んでいます。
Elmina Forsnのニット製品
HP : https://elminafors.com/elminaandco/
この記事を書くにあたって、お店のHPを読んでみたのですが、オーナーのアンネリさんは日本でパターンデザイナーとして働いていたことがあったそうです。全く知らなかったので驚きました。
どおりでコースターの柄に「和」のエッセンスを感じるなと思いました。日本で働いていたからその影響で!? すみません、後出しジャンケンみたいなこと言って。
Textilt Uttryck
HP : https://franatillo.com/
Mackmyraウィスキーの倉庫
ハンドメイド作家の建物から、島の南西のSLの通勤フェリー乗り場へ向かって歩いていくと、右手に樽が2つ見えてきます。その奥が、マックミラウィスキーの倉庫です。
タイミングが合わずに入ったことはないのですが、いつか中を見てみたい所。
残念ながらマックミラウィスキーは、2024年8月19日に、イェヴレ地方裁判所に破産申請を提出しました。
https://www.mackmyra.se/en-US/(←破産申請のお知らせ)
Fjaderholmarnaフェリーターミナルの上の丘
1918年から1976年まで、この島には海軍の施設があって島を使用していました。
上の写真で赤い矢印をつけた道を登ってみてください。ちょっと足場が悪くて登りづらいかもしれませんが、頂上まで行けば島の周囲を見渡せます。
でも、丘の上には、お子様や犬などの動物は連れて行かないようにしてください!理由は後述します。
頂上からの景色は素晴らしいのですが、土壌汚染についての警告文がありますので、それだけご注意ください。以前、海軍がここに駐留していたのが原因の様です。
この辺は重金属やPAHによって汚染されているので、土を触ったりしないように!また、このあたりで子供を遊ばせない、犬に土を食べさせない(舐めさせない?)様にしてください。このエリアから離れたら必ず手を洗ってください、とのこと。
PAHがなんだかわかりませんでしたが、有害物質なのでしょう。
警告文があったので、土に触らないようにしていましたが、寝転んでいる人がいました。岩は良いのだろうか?と考えてしまいました。
氷水だけど景色は最高なビーチ
7月、8月と2回行きましたが(気温21℃の日)、海水は氷水の様に冷たくて、足首まで浸かるのがやっとでした。
でも、足首を海水にチャプチャプと浸すのは気持ちよくて、頭の中がスッキリしました。
子供の遊び場
ハンドメイド作家の建物の北側に、子供の遊び場があります。土から船の先端が出ていて、そこへ登るのが意外とハード。
ボートの展示
船の展示もあります。漁師網や昔の木船を見られて興味深かったです。
海辺のレストラン : Fjäderholmarnas krog
レストランは先に紹介したRöda Villanの方が好きなのですが、Fjäderholmarnas krogもたまに行きます。お肉をたっぷり食べたいときに最適。
入り口で店員さんに「店内に座りたい」と言っても、「夏は屋外の席だけですよー!」と外の席に通されてしまう、というスウェーデンあるあるが起こりました。
今日のランチは牛肉。一見少ないと思ったけど、お肉の下から2枚目のお肉が出てきて食べ応えがありました。
甘い焼きパプリカ、グリルしたブロッコリーと揚げたポテトがつきます。ブロッコリーは固かったけれど、野菜が食べられて良かったです。
Fjäderholmarnas krog
HP : http://www.fjaderholmarnaskrog.se/
カフェ Systrarna Degen
デザートはSystrarna Degenでアイスを食べることが多いです。この日はチョコレートを食べる予定で行っていませんが、7月はアイスを求めて行列ができるお店です。
アイスの味は可もなく不可もなく。外で食べる青空アイスが美味しさをUPさせるのです。
Systrarna Degen
HP : http://www.systrarnadegen.se/
裏山からの見晴
Systrarna Degenの近くに裏山と呼んでいる場所があります。
先述した土壌汚染の警告文を覚えていますか?
それと同じ警告文がこの裏山にもあります。つまりお子様と犬は連れて行かないようにしてください!
土に触れなければ大丈夫、素晴らしい眺めが見られます。
海辺のレストラン Restaurang Rökeriet
海辺にRestaurang Rökerietというレストランがあります。実は一回も行ったことがないので紹介できませんが、外観の写真だけ載せておきますね。
雰囲気がお洒落すぎて入りづらいレストランです。お客のみなさんは、テラス席で大きなワイングラスをくるくる回して優雅に飲んでいる、というイメージです。伝わりますか?
ここへ行かれた人の目に留まったら、コメントかメッセージで感想を教えていただけると嬉しいです。
地ビールが飲めるお店
次におすすめしたいのは、Fjäderholmarnas Bryggeri というビール醸造所のビールです。
ビールのことはよくわからないので、店員さんに「軽いビールがいい、黒い色のビールは苦手、苦いのはいや、量は飲めない」という希望を伝えたら、色々教えてくれました。←私が店員だったら「じゃあもう飲むな」とか言ってしまいそうなのに、店員さん優しい。
優しい店員さんが味見をさせてくれて!Serenityというビールにしました。
Serenityというビールの香りが爽やかで、びっくりしました。苦すぎず、でも軽く苦くて飲みやすかったです。
Systembolagetという国営酒屋でも買えるそうなので、今度買ってこようと思います。
大きなテーブルで相席で食べるのですが、同じテーブルの親子が食べていたハンバーガーが、すごく美味しそうでした。次回、このハンバーガーを食べながらビールを飲もうと誓いました。
後日談
この記事を書くために、お店のHPを読んでみたのですが、2017年にThe Swedish Beer Champion Awardでチャンピオンになっているそうです。
誰もが認めるビールだったのですね、知りませんでした!賞を取ったと聞いたら、美味しさ2割増しになった気がしました。
Fjäderholmarnas Bryggeri AB
HP : http://www.fjaderholmarnasbryggeri.se/
5 月初旬から 9 月中旬まで営業
チョコレート屋 : Fjäderholmarna Choklad
ビール醸造所のお隣は手作りチョコレート屋さんです。お店の中で作っているところが見えました。
ダークチョコレートは、ウィスキーみたいな香りがしました。カカオ85%なので全く甘くない大人の味です。
島の綺麗な景色
長くなりましたが、もう少しお付き合いください。
夏のFjäderholmarna島は光が綺麗で、特に木々に光が当たって反射する様子が、泣きそうになるほど綺麗です。
島を訪れたらぜひこの光を堪能してほしいです。
なんとも平和な島。何も起こらない島。それがどれだけ幸せなことか。
Fjäderholmarnaのインフォメーション
フェリーの運行会社 : Strömma Turism & Sjöfart AB
・StrömmaのHPからチケットを購入
・StrandvägenからFjäderholmarnaへの往復チケット : 205クローナ
・Fjäderholmarnaの今年のシーズン : 2024年5月4日から9月15日まで。
さいごに
最後までお読みいただいきましてありがとうございます。長すぎて自分でもびっくりしています。
私はFjäderholmarna島が大好きで、コロナ禍の時以外は毎年訪れています。毎年行っているのにいまだに飽きない島。今年はすでに2回行っているけれど、シーズン中にもう一回行こうと思っているほど。
だから、この島の良さを伝えたくて、気持ちを詰め込みすぎたら凄く長くなってしまいました。
海を見てたそがれて、「海水が冷たすぎる〜!」と家族と大笑いして、白鳥の赤ちゃんの成長を喜んで、海を見ながらランチして、綺麗な木々に感動して、美味しいビールを飲んでフェリーに乗って帰ってくる。
平和で幸せです。
Fjäderholmarna島は、ストックホルム旅行を計画している人に、全力でおすすめしたい島です。
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