バイキング博物館があるストックホルムのユールゴーデン島は、ヴァーサ号博物館、ABBAミュージアム、スカンセン野外博物館、北欧民族博物館などの人気博物館がひしめき合っています。
その人気博物館におされて忘れられた感じがあるバイキング博物館ですが、意外と楽しかったのでその内容をシェアしたいと思います。
バイキングの冒険や昔の文字を楽しく学べて、バイキングの船や昔の家や道具を見たり、ストーリートレインに乗ったのが予想外の楽しさ。
私はバイキングの生活に全く興味がなかったのですが、気が付けば2時間くらい見入ってしまいましたので、同じ様にバイキングに興味がない方でも楽しめると思います。
バイキング博物館

トラムのT-Centralen駅から9分、Nordiska museet/Vasamuseet駅で下車。そこから徒歩5分くらいで着くので、市内からのアクセスは良いです。
ガイドツアーに参加
入場料にガイドツアー代が含まれています。集合場所は、階段を上がった船の前あたりでした。
時間ぴったりにガイドさんが登場して、ツアーが始りました。ちなみにツアーは25分の予定だけどいつも時間オーバーしてしまうそうで、「手短に説明します!」と決意表明されていたのが可愛いかったです。
早速、展示されているバイキング船の説明がありました。

バイキング船は小さめで、小回りが効いてしなやか。直線ではなく丸みを持たせているのは、波の高低ですごく揺れた時に、丸みがあることで壊れないから。壊れないっていうことが超重要だそうです。確かにそうですよね。
小さめの船だと水深が浅いところにも行けるので、オールで漕いでいたそうです。
この船で、ノルウェー、グリーンランド、カナダの方、アトランティック、パリや北アフリカまで行ったそうです。この小さな船で?って驚きました。実物を見てもらいたいです。本当に小さいので。
続いてバイキングのヘルメットの説明です。

ガムラスタンなどの観光地で売られている、ツノがついたバイキングのヘルメットは絶対ダメ!とのこと。実際は、ダメ!よりもっと汚い言葉を言い放ったガイドさんだけど、ぼかして書いています。
本物は上の写真の様に、ツノがないそうです。全く知りませんでした。


では、どうしてバイキングのヘルメットにツノがついているかというと、ドイツのオペラが一因の様です。オペラの演者が多くて観客が混乱するから、遠目でもわかる様にバイキング役の人にツノをつけたのが始まりだ、という一説があるそうです。
ツノは目印だったのですね!確かに、オペラって遠目だと誰が誰だかわからないですよね。
続きましてコームの説明です。

バイキングは、いろいろな物をトレードしていましたが、骨で作ったコームもその内の一つです。
コームは、お洒落や衛生面で持つだけではなくて、ステータスにもなっていました。また、11世紀の一時期には、ベルトからぶら下げて人に見せるためにも使われていました。
骨にルーン文字を彫ることは、シグトゥーナ(地名)では普通のことで、メッセージ、ジョーク、なぞなぞや呪文などを彫っていたそうです。骨にそんな使い方があったなんてびっくり!

骨のコームを間近で見てみたら、目が細かくて梳かしにくそう、という現実的な感想を持ってしまいました。
そして、上の写真を見て、骨といってもどの部分なのだろう?太もも?腕?そもそも人骨なのか動物の骨なのか?ガイドさんに質問すればよかった、と今更思いました。いつも後から気づくタイプ。
コームの他には、シナモン、サフラン、ブラックペッパーなどのスパイス、肩にかけるショールの様なテキスタイルや奴隷もトレードされていました。奴隷も!?
楽しいロングハウス

バイキング時代の一般的なタイプの建物は、ロングハウスと呼ばれていました。住居だけではなく、集会、宴会、宗教的な儀式のためのホールとして使われたのです。
家の長さは通常20メートルですが、最大80メートルになることもありました。大家族な上に動物を飼っていたので、スペースが必要だったのです。

家の中心は火がある所で、家族が集まって食事をしたりゲームをしたりしました。楽しそうですね。
ちなみに土曜日がお風呂の日だったそうです。


普段の食事は、パンやお粥、ハーブ、野菜、狩猟で採った肉や魚、ナッツやベリー、度数の低いビール。
特別な日の食事は、羊、牛、豚、猪、鹿、アザラシ。蜂蜜をかけたハム、バターを添えたパン、スモークチーズ、ヤギのミルクなどの品数の多い料理。
特別な日に特別な物を食べたい気持ちは、昔も今も変わらないのですね。なんだかホッとしました。
シルバーが眠る
バイキング時代の1番人気の貴金属はシルバーでした。支払いに使ったり、装飾品を作ったりしていました。

現在スウェーデンにはシルバーの宝物が1,000点あって、そのうちの500点はゴットランド島で見つかっています。埋められていたシルバーが見つかっているのですが、どうして埋められていたかは、はっきりしていないそうです。
私もこの辺で土を掘ったら、バイキング時代のシルバーを見つけられるかしら?とチラッと思いました。そして、それはいくらくらいになるのだろう?と皮算用してしまいました。
ルーン文字を学ぶ

上の写真の1番上が、バイキング時代のルーン文字。赤色で囲った部分です。その下が、現代のアルファベット。Bのルーン文字が現代のbとあまり変わらなくてびっくり!

黒板に書かれたルーン文字の法則を見ながら、見学者の皆さんが自分の名前を書いていました。左下のALEXさんは上手に書けていますよね。
ルーン石碑
ルーン石碑は、ルーン文字や絵が書かれた石碑のことです。これらの石碑には、バイキング時代の人々が、大切な出来事や人々の名前を記録しています。
ルーン文字という特別な文字が使われていて、昔の生活や歴史を知る手がかりになります。

最も有名なルーン石碑の一つであるというグリップスホルム石は、写真での展示でした。本物は、マリエフレッドのグリップスホルム城にあります。

ガイドさんの説明をもう一つ書き忘れていました。
バイキングがいつスタートしたか?については、はっきりと分かっていません。なぜなら文献に残さなかったから。その代わりに口伝えで伝承されました。
でも、口伝えって話を盛ったり大袈裟に伝えたりするから真偽は分からないですよね!とのこと。
ところで昔、エストニアでバイキング船が2隻見つかったのですが、それが750年くらいという説があります。つまり、バイキングはその頃にスタートしていたのではないか?というわけです。
バイキングの終わりはいつか?について。
1066年に起きたスタンフォード・ブリッジの戦いで、イギリスの王ハロルドがノルウェーの王ハーラルを倒しました。この戦いでバイキングの力が弱まり、バイキング時代の終わりの一つのきっかけとなったと言われています。
余談ですが、ガイドさんが「1066年に起こった有名な事件はなんでしょうー?」と参加者に問いかけて、結構な数の人が「Battle of Stamford Bridge(スタンフォード・ブリッジの戦い)!」と答えていたのにびっくりしました。私は1ミリもわからなくてちょっと恥ずかしかったです。
ヨーロッパにも、「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府!」みたいな語呂合わせがあるのでしょうか?
おすすめのストーリートレイン
バイキング博物館で1番のおすすめは、ストーリートレイン。入場料に含まれているし、11分と短いので是非乗ってみてほしいです。


階段を降りると係の方がいて、言語は何が良いかと聞かれます。物語を聞きながら乗り物が進むからです。
言語は、スウェーデン語、英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、フィンランド語、中国語から選べました。
残念ながら日本語はありませんでした。
なお、フラッシなしなら写真撮影OKとのこと。

物語の舞台は10世紀の農場です。ラグンフリッドとハラルドが、娘のシグリッドと暮らしています。ハラルドは家族の全財産を浪費してしまい、財産と名誉を取り戻すためにバイキングの襲撃に出向かなくてはならなくなりました。

途中、嵐があったり敵に出会ったり困難が訪れますが、無事に家族の元に戻れるのでしょうか?
是非、トレインに乗って確かめてみてください!
レストラン エルド : Restaurant Eld

バイキング博物館のレストラン エルドからは、大きな窓からヴァーサ港とシェップスホルメン島を眺められます。開放的で気持ちの良い空間でした。

鹿肉のミートボール、シュニッツェル、魚のフライ、サラダなどの食事メニューがありました。
ストックホルムは他にも美味しいレストランがたくさんあるので、敢えてここで食べなくてもいいかなという気はします。

ちょっとだけコーヒーで休憩したいと思いましたが、キャロットケーキ、クッキーやチョコボールはいいかな、、、と消去法で残ったアーモンドケーキを頼みました。しかし、これが大正解。

奥の席がとても素敵でした。オレンジ色の椅子とランプ。店内は広いけど、壁の効果なのか隣のエリアが見えないので、「私の部屋」の様に落ち着きます。
私の席の目の前で、さっきまでオーダーを取ってくれた係の女性が、スマホを見ながらまかないらしき食事をしているのもスウェーデンぽくて良いです。
店員さんがリラックスしていると、こちらまでリラックスできますよね。

アーモンドケーキがしっとりして意外と美味しい。はちみつのようなしっかりした甘さ。甘さがジュワッときて濃い珈琲とよく合います。
そして口の中にほのかに広がるアーモンドの香り。素朴で派手さはないけれど、噛むほどに地味に美味しい。

お土産
お土産屋さんも充実していました。スカンジナビアの工芸品やアクセサリー、紅茶、ジャム、甘草、ジュエリー、角笛、バイキングのヘルメットなど。


特に、ルーン石碑のオブジェがかわいかったです。自分へのお土産には、石鹸を一つ買ってみました。石鹸は、泡立たないけれど汚れがしっかり落ちる感じがありました。

バイキング博物館を出ると綺麗な港が広がっています。あー楽しかった。
バイキング博物館のインフォメーション
住所 : Båthall 1, Djurgårdsvägen 48, 115 21 Stockholm
地図 : Googleマップで見る
HP : http://www.thevikingmuseum.com/
入場料(大人):189クローナ(入場料、ガイドツアー、ストーリートレイン乗車含む)
ガイドツアーの時間(2024年7月現在)
10:30 ファミリー (スウェーデン語)
11:30 英語
12:30 ファミリー (スウェーデン語)
13:30 英語
14:30 英語
15:30 スウェーデン語
16:30 英語
17:30 英語
さいごに
ユールゴーデン島では、ヴァーサ号博物館とスカンセン野外博物館がおすすめなのですが、時間があったらバイキング博物館もチェックしてみてください。
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