ストックホルムの主要な公園はほとんど制覇した私が、ストックホルムのイチオシ公園であるHumlegårdenを紹介します。かつては王室の庭園でしたが、現在は一般公開されているのです。
Humlegårdenは、市内ど真ん中にありながら緑豊かな公園で、素敵な並木道、子供の遊び場、スポーツエリア、夏はビアガーデン、公園の南側には国立図書館があり、ストックホルム市民の憩いの場となっています。
ストックホルム観光の合間に、ほっと一息つける場所としてチェックしてみてください。
スポーツいろいろ
Humlegårdenは、サッカー場、小さめのバスケットコート、屋外ジム、スケボーエリア、50mにも満たない短いランニングトラックがあり、スポーツを楽しむ人で賑わっています。
また、芝生のスペースがたくさんあるので、ヨガをするグループやダンスグループを見かけることもあります。皆さん思い思いの楽しみ方をしていて、見ているこちらまで幸せな気分になります。
リンネの記念碑
公園の南側には、カール・フォン・リンネ(Carl von Linné、1707-1778)の像があります。リンネは、スウェーデンで生まれた植物学者です。
彼は動物や植物に2つの名前をつける方法「二名法」を考えたことで知られていて、この方法は今でも使われています。リンネは「自然の体系」という本を書いて、多くの生き物を整理分類しました。
1885年には、リンネの銅像が除幕され盛大な祝賀行事となりました。
臨時農園
Humlegårdenは、1619年にグスタフ2世アドルフによって、宮廷向けの野菜や果物の生産のために設立されました。
そして、Humlegårdenの400周年を記念して、ストックホルム市は、公園内に臨時農場を設置しています。
農場に植えられているのは、ベリー、ホップ、豆、キャベツ、ケール、蕪、薬用植物や葉物植物等です。ホップはビールに苦味を与えるスパイスで、香りと味わいの大部分を占めます。良質なホップは、麦芽と同様、ビールを醸造する際に重要だと言われています。
ちなみに、ホップはスウェーデン語で「Humle」と言い、かつてここでホップが栽培されていたためにHumlegårdenと名付けられた、と言われています。
子供の遊び場
公園の北側には、さまざまな年齢層向けの子供の遊び場があります。遊び場の北側の建物の中には、トイレ、簡単なキッチンがあり無料で利用できます。コーヒーの販売もありますが、とても安価で10クローナほどで買うことができます。ただ、以前は5クローナだったのが10クローナになっているので、今後も値上がりするかもしれません。
遊び場は柵で囲われていますので、比較的安心して子供を遊ばせられると思います。
また、バーベキューエリアもあるので、ソーセージを持参して焼いて、ホットドックなどを作って食べることもできます。特に、冬の寒い日に熱々のホットドックを食べるのは良いものです。
ただし、日によって、バーベキューグリルに火がついていない時もあるのでご注意ください。
Humlegårdenの子供の遊び場について
2024年の夏(6月13日~8月19日)のオープン時間:月-日 10.00–18.00
それ以降の時間など、詳しくはストックホルム市のHPで確認してください。
建物の外の遊具エリアならいつでも遊べます。
Omnipollos Floraビアガーデン
夏におすすめしたいのは、Omnipollos Floraのビアガーデンです。屋外の席で風に吹かれながら飲むビールは最高。ビールは種類があって迷いますが、親切な店員さんに聞くと、色々教えてくれます。
Omnipolloは、スウェーデン発祥のクラフトビールメーカーで、ビールラバーに愛されています。フルーツやスパイスを使ったユニークなビールもあり、人気があります。
ビールは、200mlと400mlからサイズを選べるのが嬉しいところ。200mlなら49クローナから楽しめます。
バーガーは135クローナ〜、フライドポテトやおつまみもあります。
Omnipollos Flora
住所 : Kungliga Humlegården 1, 114 32 Stockholm
HP : https://www.omnipollosflora.com/
営業時間 : 11:30-22:00(月-日)
※冬季はクローズしています。次にオープンするのは2025年春です!
シェルター
Humlegårdenの北側、Karlavägenに面した所に、有事の際の避難場所があります。とても平和な公園なのですが、まさかに備えて避難所を準備しているスウェーデン政府には頭が下がります。
スウェーデン語でシェルターは、「Skyddsrum」と言い、公園だけではなく、一般のアパート、学校、公共施設などに用意されていて、Skyddsrumのマークが目印です。
ということで、有事の際にはSkyddsrumへ、ということを頭の片隅に入れておいてください。また、訪問先でもSkyddsrumを探してみてください。結構いろいろな場所に、このシェルターのマークがあることに気がつくと思います。もちろん何もないことを祈りますが。
トイレ
Humlegårdenはストックホルムで1番好きな公園ですが、問題はトイレです。子供の遊び場にあるトイレを除けば、トイレは公園の南東に一箇所しかありません。
このトイレは無料で、入ってドアを閉めると自動的にロックされます。多目的トイレでは、出る時に「開ボタン」を押します。通常のトイレは、出る時にハンドルを押し下げるだけです。
そして、自動的にロックされるトイレだと、閉じ込められるのが怖いのですが、最大20分で自動的にロックが解除されます。とはいえ、何かあった時に20分も閉じ込められるのは怖すぎますね。
それに、自動洗浄ということですが、なんとも耐え難い匂いがして、私はどうしても入れません。そのため、Humlegårdenでトイレに行きたくなったら、公園から徒歩6分ほどのÖstermalms Saluhall(市場)へ行くか、南側の国立図書館に行くようにしています。
それにしても、いつでも清潔なトイレが身近にある日本は素晴らしいです。外出時にいつもトイレの場所の心配をしているのは、ストックホルム在住日本人あるあるだと思います。
下記のHPでストックホルムを選択すると、ストックホルムのトイレの場所がわかります。
トイレの案内(英語)
モニュメント
木々の美しさに包まれたHumlegården
ストックホルムを初めて訪れた時に、木々の美しさに魅了されました。木の輝きが街を彩っていると感じたのですが、Humlegårdenの木々もまた素晴らしいです。
大木、ユニークな幹、枝垂れる葉っぱ、太陽の光を浴びてキラキラと輝く葉など、木々を見ていると元気が湧いてきます。
そこで、誠に勝手ながら、私のお気に入りの木々をいくつか紹介したいと思います。
Humlegårdenのインフォメーション
名称 : Humlegården
住所 : Karlavägen 32, 114 31 Stockholm
地図 : Googleマップで見る
Humlegårdenの敷地内にあるスウェーデン国立図書館の記事も併せてご覧ください。
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