スウェーデンをはじめヨーロッパ旅行を計画中の方、ETIAS(エティアス)をご存じですか?
ETIASは2025年から導入予定で、スウェーデンを含むシェンゲン協定加盟国へ入国する際に必要となる渡航認証制度です。
この記事では、ETIASについてわかりやすく解説します。これからスウェーデンやヨーロッパ旅行を考えている方は、ぜひ参考にしてください!
ETIAS(エティアス)とは?
ETIAS(エティアス)とは、European Travel Information and Authorization System(欧州渡航情報認証制度)の略です。長いですね。
かんたんに言うと、EUが導入した電子渡航認証制度です。
いままでは日本のパスポートを保持していれば、シェンゲン協定加盟国を訪れる際に90日以内の短期滞在ならビザ不要でした。
でも2025年以降は、ビザ免除対象国の市民(例えば日本人)でも、渡航前にETIAS(エティアス)をオンラインで申請する必要があります。
シェンゲン協定加盟国をおさらい
シェンゲン協定加盟国ってどこ?という方は、下記の一覧をご覧下さい!
シェンゲン協定加盟国は、EU加盟国26か国とEU非加盟国4か国の30カ国です。
下記の30カ国へ渡航される際には、ETIASの取得が必要です。詳細はこちら(英語)
シェンゲン加盟国 | ||
EU加盟国25か国 | EU加盟国25か国 | EU非加盟国4か国 |
オーストリア ベルギー ブルガリア クロアチア チェコ デンマーク エストニア フィンランド フランス ドイツ ギリシャ ハンガリー イタリア | ラトビア リトアニア ルクセンブルク マルタ オランダ ポーランド ポルトガル ルーマニア スロバキア スロベニア スペイン スウェーデン キプロス | アイスランド リヒテンシュタイン ノルウェー スイス |
スウェーデンへ渡航する場合
上記のシェンゲン協定国にスウェーデンも入っていますので、今後運用が始まったらスウェーデンへ渡航する際にETIASの申請が必要となりますね。
ETIAS渡航認証が必要な人
日本 アルバニア アンティグア・バーブーダ アルゼンチン オーストラリア バハマ バルバドス ボスニア・ヘルツェゴビナ ブラジル ブルネイ カナダ チリ コロンビア コスタリカ ドミニカ エルサルバドル ジョージア グレナダ グアテマラ ホンジュラス | 香港 イスラエル キリバス コソボ マカオ マレーシア マーシャル諸島 モーリシャス メキシコ ミクロネシア モルドバ モンテネグロ ニュージーランド ニカラグア 北マケドニア パラオ パナマ パラグアイ ペルー セントルシア | セントクリストファー・ネイビス セントビンセントおよびグレナディーン諸島 サモア セルビア セーシェル シンガポール ソロモン諸島 韓国 台湾 東ティモール トンガ トリニダード・トバゴ ツバル ウクライナ アラブ首長国連邦 英国 アメリカ合衆国 ウルグアイ ベネズエラ |
なお、EU市民またはアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス国籍者の家族である場合はETIAS認証が免除される予定です。詳しくはこちら(英語)をご覧ください。
ETIASの有効期限は?
ETIAS渡航認証は3年間、または申請時に使用したパスポートの有効期限が切れるまでのいずれか早い方まで有効です
ETIASは短期滞在用なので、旅行や出張などで渡航する人は忘れずに申請しましょう!
有効な ETIAS 渡航認証があれば、180 日間の期間内に最大 90 日間、ETIASを必要とするヨーロッパ諸国に滞在できます。
滞在中は、有効な ETIAS渡航認証を所持している必要がありますが、この期限を守れば、いつでも出国および帰国が可能です。
価格:1380円 |
ETIASはいつから?
ETIASは2025年に導入が予定されています。具体的な日時は現時点(2025年1月)で発表されていないので、今後の動きに注意が必要です。
なぜETIASが必要?
どうしてETIASが必要になったのか気になるところですが、ETIASはヨーロッパ全体のセキュリティを強化するために作られました。
ETIASは、旅行者がセキュリティ上の問題や移民リスクを引き起こす可能性がないかを事前に確認するためのものです。つまり、ETIASはビザではなく、安全性を高めるための認証システムです。
難しい言葉が並びましたが、かんたんにいうと、ETIASは怪しい人や問題を起こしそうな人が国に入らないようにする仕組みです。
また、国籍や名前などの情報だけでなく、移住したことがあるか、犯罪歴があるか、紛争地域への渡航歴などもチェックされます。
また、過去にビザを拒否されたり、国外退去処分を受けたりした経歴は、ETIASの申請に影響を与える可能性があるので、情報は正直に申告しましょう。
ETIASの申請方法
ETIASの申請方法ですが、まだ申請は始まっていません(2025年1月13日現在)。
そして、ETIASのサイトを確認すると、下記のような注意文が掲載されています。
ETIAS は現在運用されておらず、現時点では申請は受け付けられていません。EES6ヶ月後に開始される予定です。
EESとはEntry/Exit System(入退国システム )の略で、ヨーロッパに短期滞在する非 EU 国民が、ヨーロッパの国に入ったり出たりするたびに、自動で登録する IT システムのしくみです。
EESも2025年に運用開始予定とのことです。
ETIASの申請に必要な情報は?
ETIASの申請には下記の情報が必要と言われています。
但し、まだ申請受付が始まっていないので、内容が多少変更することも想定できます。
- 氏名、生年月日、出生地、国籍、自宅住所、両親のファーストネーム(parents’ first names)、メールアドレス、電話番号などの個人情報。
- 旅行書類の詳細(Travel document details):パスポートのことでしょう。
- 教育レベルと現在の職業に関する詳細。
- ETIAS を必要とする国への旅行および滞在予定に関する詳細。
- 犯罪歴、戦争地域や紛争地域への過去の渡航歴、いずれかの国からの出国を命じる決定を受けたことがあるかどうかに関する詳細。
ETIASの申請に用意するもの
パスポート | ETIAS を必要とするヨーロッパ諸国から出発予定日から 3 か月以上パスポートが有効であることを確認しましょう |
クレジットカード | 申請料の支払いのため |
メールアドレス | 申請結果はメールで届きます |
ETIAS申請の処理
申請はオンラインで行われて、ほとんどの申請は数分以内に処理されます。
ただし、申請に時間がかかる場合もあります。その場合、4日以内に結果が知らされます。追加の情報や書類を出すように言われた場合は、結果が出るまでに最大で14日かかることがあります。
また、面接が必要になると、最大で30日かかることもあります。
旅行の予定より早めに、余裕を持ってETIASを申し込むようにしましょう。
ETIASの申請料は?
ETIAS 渡航認証の申請には 7 ユーロかかります。
ただし、18 歳未満または 70 歳以上の申請者はこの支払いが免除されます。
未成年者(18歳未満)の申請は、親権者または法定後見人が提出する必要があります。
価格:1180円~ |
ヨーロッパの空港を経由するだけの場合は?
国際トランジットエリア内に留まるだけなら、ETIAS渡航許可は必要ありません。
なお、このエリアを出て、ETIASを必要とするヨーロッパ諸国の領土に入る場合は、有効な渡航許可が必要です。
家族の分をまとめて申請できる?
家族の分もそれぞれ独自に申請しないといけません。
ETIAS渡航許可は1人に対してのみ発行されてパスポートにリンクされています。
EU居住許可がある日本人もETIASがいる?
ほとんどの日本人は、先述したリスト国へ渡航する場合ETIASが必要となるでしょう。
ただし、「ETIASを必要とするヨーロッパ諸国が発行した居住許可証または居住カードの所持者」はETIAS渡航認証が不要です。
つまり、非EU国民でも“EUやシェンゲン協定国に合法的に滞在する日本人”ならETIASは必要ないのでしょう。詳しくはこちらから(英語)
ETIASを申請しないで渡航すると?
ETIASを必要とするヨーロッパ諸国に入国するには、有効なETIAS渡航許可が必要です。これを持たないで渡航すると国境で入国を拒否されてしまいますので気をつけましょう。
最終判断は国境警備隊
事前に有効なETIAS渡航認証を取得していても、確実に入国できる保証はなく、すべての旅行者は国境検査の対象となります。最終的な判断は国境警備隊によります。
ETIAS申請が却下された時
ETIAS申請が拒否されたという決定を受け取った場合、拒否の理由が記載されます。
その場合、異議申し立てをすることになりますが、その手続きに関する情報も提供されるそうです。
価格:2970円 |
さいごに
重要!:今回の記事は十分に調査した上で作成しましたが、状況の変化による変更や影響も考えられますので、必ずご自身で最新の情報を確認してから申請してください。
また、国境でのトラブルを避けるため、ご旅行前に訪問予定国の領事館に連絡し、最新の情報を確認するようにしましょう。
詳しくはこちらをチェックしてみてください。
楽しい旅となりますように!
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